ストラト 再塗装! ~本塗装編~
(旧ブログからの掲載記事)
前回の続き!前回の記事はこちら↓
いよいよ本塗装をしていきます。
今回は、下塗り(ホワイト)→ブラック→クリア塗装の順に行いました。
濃色の塗装をするときは特に必要ないですが、淡い色の塗装をするときは、必ず下塗りにホワイト(またはグレー)を吹かないときちんと発色しません。
ちなみに使用したラッカースプレーはこちら。
フェンダーではアルキド樹脂を含むラッカー塗料を使用しているらしいので、こちらのスプレーを選びました。
なお、塗膜の強さではアクリルラッカーがベターのようです。
ホワイト塗装
30分間隔で4回ほど重ね塗りをしました。木目が見えなくなる程度で、厚塗りする必要はないと思います。
ホコリの付着などで凹凸が発生した場合は、乾燥後に#1000のペーパーで除去したほうがいいでしょう。
ブラック塗装&クリア塗装
同じく30分間隔で、
ブラックは6回ほど重ね塗り(スプレー2本分)
クリアは8回ほど重ね塗り(スプレー2.5本分)
を行います。
この時点で自分がぼやけて写りこむ程度の艶は出ます。
これから1週間程度は乾燥させました。
研磨
スプレーで吹いただけでは表面に細かい凹凸ができるので、#1000と#1500の耐水ペーパーで水研ぎします。
すると完全にマット状態になります。
コンデンサを置いてみましたが、全く反射してません。
失敗したかな…と、ちょっと不安な気持ちになりつつ、コンパウンドで磨いていきます。
使用したコンパウンドはこちら。自動車用の粗目・細目・極目の3本セットです。
柔らかい布を使って磨いていきます。
まずは粗目で磨いてみる。
お!艶がでてきた!
つぎは細目で磨いてみる!
さらに艶が増してきた!
極目で仕上げ!
ぴっかぴか!
ほれぼれするほどの輝きになりました。研磨は単純作業で辛いですけど、手をかければかけるほど結果が返ってくるのでやりがいがありますね。
とはいえ、この時点で右腕はボロボロです。お金に余裕のある方は電動工具を使って研磨するといいと思います。
ということで、次回は組み込みです!
ストラト 再塗装! ~下塗り編~
(旧ブログからの掲載記事)
最近、出張が多くて移動中にブログを更新することが多い。端から見ると、いかにも仕事してそうなサラリーマンです。
さて、前回の続き。前回の記事はこちら!
前回は下地調整までは終わったので、次は下塗り作業です。
木地に着色
この作業は特に必要無かったのですが、ボディの塗装が剥がれて木地が見えたときに、色が着いてるほうがかっこいいかなと思ってやってみました。言ってみれば、「汚れ」を着けるわけです。
汚れといっても、ちゃんと染料を使います。今回使ったのはこれ。
ポアーステインのブラックとオリーブを混ぜて使いました。
はじめはスポンジを使って着色してたのですが、自然な風合いを出したかったので最終的には素手でやりました。
しかし、おすすめしません。手に染料が着くとなかなかとれないので。
そして、着色したボディがこんなかんじ。
ひじが当たる部分は黒く汚しました。汚いですねぇ。
マスキング
塗装したくない箇所にマスキングをします。ネックポケットにはマスキングしておくべきでしょう。
ちなみに今回はボディの背面にヘビーなレリックを施すためにマスキングしてみました。
これが吉とでるか凶と出るか…。
下塗り
この状態でラッカー塗装してしまうと、木材が塗料を吸ってしまい、うまく塗料が乗らないそうです。特に導管の大きいアッシュ材の場合はとの粉で目止めする必要があります。今回はアルダー材なので特に難しいことはないようです。
木部用プライマーとサンディングシーラーを使います。
プライマーは軽くスプレーして乾燥を待ち、そのあとサンディングシーラーを刷毛で塗りました。
乾燥させながら3回ほど重ね塗りしました。
写真のようにタレができるほど厚塗りしましたが、乾燥さえできれば問題ないです。
このあと#400の耐水ペーパーで水研ぎします。はじめは空研ぎしていたのですが、すぐ目詰まりして研磨できなくなるので、水研ぎがおすすめです。
この工程が本塗装の質に影響しますので、きちんと平滑に仕上げておく必要があります。
サンディングした後がこちらです。
サンディングが上手くいくと、すべすべした表面になります。
白くなっているところは削りすぎて木地が見えてしまっています。本当はもう一度シーラーを塗るべきなんでしょうが、今回は無視しました…。
さて、次はいよいよ本塗装に入ります。
ストラト 再塗装! ~塗装剥がし編~
(旧ブログからの掲載記事)
前回、ストラト改造計画をお伝えしましたが、さっそく再塗装作業にかかりました。
塗装剥がし
ストラトの表面にはポリウレタン塗装がされていますので、まずはこいつを剥がしていきます。
ネック部分の塗装が浮いていたので試しにペリペリ剥がしてみました。
こうやってみてみると、塗装というよりはプラスチックでコーティングされてる感じですね。塗膜も0.5mm以上はありそうです。木材を保護する役割は十分です。
本格的に剥がしていくには、アイロンとスクレーパーを使います。私が使ったのはこれ。
アイロンでボディ表面を加熱すると塗膜が柔らかくなるので、スクレーパーで簡単に剥がれます。スクレーパーは刃が鋭いので、下手するとボディに傷がつくので注意。
曲面部分はドライヤーで加熱する方法もあるのですが、今回は破片を撒き散らしながら力技で剥がしていきました。
んで、丸裸になったストラトがこちら。
下地調整
とはいえ、部分的にシーラーが残っていたので、下地調整の意味もかねて、#250と#400のサンドペーパーをかけます。今回は空研ぎ用のペーパーを使いました。
まぁ、これがしんどい。電動サンダーがあれば楽ですが、手間はかけても金はかけない主義なので、人力でがんばります。
その結果こんな感じ。
ちなみに塗装用のスタンドも作りました。ホームセンターで端材の詰め放題が380円でやってたので利用させていただきました。
ただ塗装のしやすさを考えると、スタンドの高さがもうちょい欲しかった。
でもしょうがない、金はかけないので。
次回に続く。
ストラトキャスター改造計画
(旧ブログからの掲載記事)
ストラトキャスターの再生
Fender mexicoの60sモデルのストラトキャスターをかれこれ10年くらい所有してるんですが、なんとなく飽きてしまって最近タンスの肥やしになりつつある。
でもストラトって使いやすいからとても好きなんです。
というこで愛着がわくギターにするべく、自分仕様のギターにしてしまえという考えに至ったわけであります。
ヴィンテージギターなれ
じゃあどんな改造をするか。
60sモデルのストラトなのでヴィンテージ感を強調したい!
ということで今考えてるのは以下の3つ。
- ボディのラッカー塗装化
- ピックアップの交換
- サーキットの改造
今回の改造のメインテーマはボディのラッカー塗装化です。
このストラトは現行のギターに多く採用されているものと同じポリウレタン塗装です。塗膜が厚いため、多少のダメージでは傷がつかず、経年劣化も少ないという優秀な塗装です。また大量生産にも向いてるそうで、現行のギターで多く採用されている理由でしょう。
一方、ラッカー塗装は塗膜が薄いため、経年劣化はするし、ゴム等に侵されるし、塗料としては劣っています。塗装工程も時間がかかるため、今ではカスタムショップシリーズくらいしかラッカー塗装していないようです。
爆弾の材料として使われていたニトロセルロースが、戦後に過剰供給されていたため、当時はラッカー塗料の材料としてよく用いられていたそうです。
じゃあ何故、そんな優秀な塗膜を剥がしてまで、ラッカー塗装化するのか。
その理由はただひとつ。
経年劣化させたいから!!
これです。これにつきます。
つまりレリックギターにしたいんですよ。
塗装がボロボロに剥がれて使い込まれた風合いを出したいんです。
ラッカー塗装にすると、塗膜が薄いぶんボディの鳴りが良くなると言われてますが、
正直そんなことどうでもいいです!!
ということで改造していきます。
Forest Green Compressor cloneの製作②
前回からの続きです。前回の記事はこちらから↓↓↓
前回は回路図の作成まで紹介しましたが、その後レイアウトやPCBの作成を行いました。
それで生基盤をエッチングしてできあがったのがこれです。
パーツの取付
パーツを一通り実装したのがこちら。
パーツ数が多かったのでなかなか大変でした。
今回使用したパーツは、
抵抗・・・金属皮膜抵抗
フィルムコンデンサ・・・WIMAのMKS2
電解コンデンサ・・・OS CON
WIMAとOS CONは好んで割とよく使います。
ちなみに私の場合、部品の購入はギャレットオーディオさんを利用しています。
仮組して音だし
可変抵抗やトルグスイッチも取り付けて、仮組した状態で音だししてみました。
一発で音だし成功!
これで音でなかったらトラブルシューティングに手間取るとこでした!
よかったよかった!
ケースへの組み込み
今回使用するケースはHAMMONDの1590BSです。
よく使用される1590Bよりも高さが10mm程度高く、サイズに余裕を持たせています。
基板のサイズ、ポテンションメーターやスイッチの数を考慮してこれを選びました。
ピーコックブルー塗装済みのケースをギャレットオーディオさんで購入しています。
そして組み込んだものがこちら!!
ケーブルがごちゃっとしてますが、、、。
今後はケーブルの配置を考慮して、PCBレイアウトを検討したいですね。
完成!音だし!
トルグスイッチでCOMPRESSORモードとSUSTAINモードの切り替えができます。
これ、SUSTAINモードが気持ちいいです。ずっとアルペジオ弾いてたくなる感じ。
減衰せずに音が長く続く感じで、それでいてノイズが少ない。
COMPRESSORモードは非常にナチュラルな効き方をしてます。
とてもいいコンプレッサーができました!
本物を手にすることがあれば是非弾いてみたいですね!
それでは、また!
Forest Green Compressor cloneの製作①
(旧ブログからの掲載記事)
今回はコンプレッサーの製作です。
とあるライブで対バンしたギタリストが、コンプレッサーをブースターの代わりにしており、こんな使い方もあるのかと感心しました。
それ以来、コンプレッサーが気になっていろいろと調べました。
その中で、一番気になったのが、MAD PROFESSORのForest Green Compressorでした。これですね。
Mad Professor Forest Green Compressor
ということで、自作に挑戦します。
回路図の作成
こちらを参考にして調達可能なパーツをもとに回路図を作りなおしました。
この回路についてかなりザックリ説明するとこうなります。
オプトカプラと非反転増幅回路を組み合わせた構成となっており、ギターから入力された信号が小さい場合は増幅率が上がり、信号が大きい場合は増幅率が小さくなるという仕組みです。増幅率の制御にオプトカプラを使っているのが興味深いです。
オプトカプラにはVTL5C3を選定しましたが、そのままだとコンプレッションが効きすぎてしまいそうなので、COMP(VR1)の可変抵抗を100kAに変更しています。
今回はブレッドボードで仮組せずに製作します。
さてさて、上手くいくのでしょうか。
TS系 OVER DRIVE
チューブスクリーマーの回路をもとに、パーツの選定、定数の見直しにより、使いやすいオーバードライブを目指し製作しました。
チューブスクリーマーは真空管アンプのブースターとして使われるのが有名です。一方で、JC-120に代表されるトランジスタアンプの単体の歪みとしてはやや使いづらいところがあります。
そこで、
・チューブスクリーマーよりゲインが大きいこと
・ワイドレンジなオーバードライブであること
をコンセプトに設計しました。
オペアンプにはハイエンドな高速オペアンプを採用し、ハイゲイン時でも安定した歪みを出力でき、サウンドの解像度も向上します。
クリッピングにはシリコンダイオードを使用した対称クリッピングを採用しています。
パーツはハイエンドオーディオに使われるものを選定し、抵抗にはPRP抵抗とカーボンコンポジット抵抗を、コンデンサにはWIMAとOS-conをメインに使っています。
内部にある半固定抵抗でローカット量を調整することで、ミッドレンジからワイドレンジなサウンドを作ることができ、幅広い音づくりができます。
リードからバッキングまで1台でこなせるようなオーバードライブが完成しました!